JTEFについて

これまでの歴史

トラ保護基金の歴史 -トラ支援(国内)

インドのNGOより要請 「虎骨漢方薬の日本での販売禁止を求める」1997年

 1997年、インドへの初めての支援品は5本の催涙ガススプレーです。トラの密売組織を調査しているWPSI(インド野生生物保護協会)代表のべリンダさんから、当時まだ虎骨入りの漢方薬も合法に販売されていた日本に期待することは、「インドへ寄付をくれる前に、日本でトラを食べないように、法規制に力を入れてほしい」と頼まれました。


漢方薬調査 1997年~


 絶滅の危機にあるトラはワシントン条約で国際取引が規制されています。中国、韓国、台湾ではすでにトラ製品(虎骨酒、虎骨の入った漢方薬、トラペニスなど)の販売は国内法で禁止されていますが、日本ではまだ国内規制が無く店頭で堂々と売られていました。トラ保護基金は関東の漢方薬店での流通調査を1997年から定期的に行っています。


記者会見 1997年、2001年、2004年


販売状況をレポートにまとめ、環境省、経済産業省などに提出し、国内法規制を訴えました。


日本国内法規制:種の保存法改正

 1999.6月 CITESトラ調査団来日。目的は1997年のワシントン条約第10回締約国会議での決議に基づき、トラ生息国と消費国の状況調査をし、各国のトラ保護政策の改善に生かすこと。日本では規制がないためトラ製品(虎骨酒や虎骨の入った漢方薬、トラペニスなど)が簡単に買えます。トラ保護基金は2年半にわたって調査したレポートを調査団に手渡しました。またWWFとともにトラペニスが売られている精力剤店3店に案内したところ、簡単にトラ製品が買えることに調査団は非常に驚かれました。その後日本に再度高レベルの調査団を再び送り、やっと日本政府は99年12月に国内法の改正を発表しました。規制外だったオスの生殖器、虎骨がやっと規制対象になりました。店頭の商品は1つずつ条約適用以前のものという証明書があれば登録して販売しなければならなくなりました。2001年、2004年に継続調査を行い、いまだに隠れて店頭に置かれているトラ製品や、インターネットで販売されているトラ製品が簡単に買える現状をレポートにまとめ、環境省、厚生労働省、警察、税関に届けました。


タイガーパーク視察 1999年

 北海道旭川にある私設タイガーパークは、アムールトラのずさんな管理で強制捜査が入り、社長が2000年3月に起訴猶予処分を受けました。このパークは1980年に開業。数年間は5haの敷地にアムールトラやライオンなどを飼育し、観光客に公開していましたが、このときは休業中。トラやヒョウの毛皮のコート販売し、当時のパンフレットではアムールトラのコート5000万円などと書かれていました。報告されていた飼育頭数は45頭でしたが、立ち入り検査で分かった実数はトラが9頭だけでした。骨も薬に利用しようとしていた疑いがありました。


シャトゥーシュショール違法販売の申し入れと記者会見 1998年12月

 カシミヤより高級なチベットアンテロープの毛で編まれたシャトゥーシュショール。2mもの大きなショールがするするとリングを通るほど柔らかい最高級のショールですが、需要拡大で密猟者がこのアンテロープを群れごと殺し絶滅の危機にあります。婦人雑誌に掲載されていたことと、銀座の有名店で販売されていたのを発見し、申し入れをしました。


インドでのトラ毛皮、シャトゥーシュショール調査協力 1999年、2005年

 高額で販売できるシャトゥーシュショールはインドでは高級ホテルなどで密売されています。日本人は得意客だということで、1999年にはインドのNGO、WPSIに、2005年にはWTIに頼まれ、摘発に協力しました。


上野動物園120周年記念事業で普及啓発

7月 トークショー(自然写真家 吉野信氏)
8月
お絵かき広場(動物肖像画家 相澤ときえ氏)
紙芝居
9月 お絵かき広場(動物肖像画家 相澤ときえ氏)
紙芝居
6月~9月 パネル展(ズーポケットにて)

ロシア視察の当日に密猟者発見 2002年


 トラ保護基金が支援しているロシア・タイガーボランティアの活動を視察しに行きました。日常のパトロールに同行した日に、密猟者発見。高級車である日本のクラウンに乗っていたまだ10代の男が、保護区内の川で魚150匹を密漁。被害総額は7000米ドルにもなりました。話には聞いていたものの、同行したその日に密猟者発見とは、いかに日常的に密猟が行われているかがわかります。密猟者の車のタイヤ跡にトラの足跡がくっきり付いていました。ライフルを持ってトラと遭遇していたら、魚ではなくトラを狙っていたかもしれません。
 レンジャーたちはトラの密猟を追いかけるのではなく、トラがいる生息地全体の環境を守っています。違法伐採を取り締まるのも彼らの仕事です。


ヘラルド映画「トゥーブラザーズ」 2004年

(少年と子トラとの涙あふれる友情と愛の物語)
試写会でトラ保護基金の宣伝と募金箱を置かせていただきました。



TBS「ニュースの森」にて違法販売の実態が放映 2004年


ロシア沿海地方アムールヒョウの生息地にパイプライン計画 2005年


 わずか残り30頭といわれるアムールヒョウの生息地を横断する石油パイプラインの敷設計画が持ち上がり、トラ保護基金はロシアのNGOとも連絡をとり情報を得ながら、日本で「WWF」と「FoE」の3団体で協力し、反対運動を始めました。
 この問題を一般の方にも知っていただくために、2005年10月「丸の内さえずり館」にて「アムールヒョウに迫る絶滅の危機~シベリアー太平洋パイプライン」パネル展を開催。同時にNHKでアムールヒョウの番組制作にあたったNHKディレクター小林達彦さんのトークショー、その番組音楽担当巨勢典子さんのピアノ演奏、それに合わせた絵本朗読 岡田さん、アメリカNGO「パシフィックエンバイラメント」のリアさんによる報告会、民族楽器バラライカの演奏トリオ・マトリョーシカさんたちのご協力で12日間多くの方に知っていただきました。


ロシアNGOセルゲイ・シャイタロフ氏による「パイプライン計画緊急報告会」 2006年2月

 この4188kmと世界最長になる石油パイプライン計画と、絶滅寸前のアムールヒョウの現状についての報告会には60名を超える方のご参加をいただきました。
 プーチン大統領へパイプラインのルート迂回の要望書に3団体で署名を集め、ロシア大使館へ届けました。
成果:
石油パイプラインアムールヒョウの生息地を回避し、最終積み出し港がナホトカのコズミノ湾に確定!世界中で注目し、反対運動をした成果です!



密猟防止パトロールに岡田前監督が協力 2006年、2007年、2008年

 阪神タイガースの公式戦1勝するごとにザックに入ったパトロール用キット1つプレゼントしてくださいました。3年間で合計240個分のキットをご寄附いただきました!



阪神タイガース 「トラ保護デーin甲子園」2008年


 トラの危機を訴えた映像を流し、インドの担当者プラフーラさんが「インドのトラ、岡田監督に大感謝」と書かれたタスキをかけて始球式を行いました。


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