ヤエヤマイシガメの輸出について、要望書を提出しました
~ヤエヤマイシガメ等約400匹の無許可輸出の試みに対し、税関は厳正な措置を~
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中部国際空港セントレアで、ヤエヤマイシガメ(ミナミイシガメ)・イシガメ約400匹が中国に無許可で輸出されそうになり、税関がこれを差し止めました。今後の税関の対応として注目されるのは、次の2点です。
・どのような処分を行うのか(放免か、罰金の支払い通告か、検察官への告発か)
・輸出を差し止めたカメを、所有者(輸出者)に簡単に返してしまうのか
JTEFは、名古屋税関中部空港支署と、財務省関税局に対し、要望書を提出しました。
2015年5月17日現在、税関の対応はまだ決まっていません。
要望書の内容はこちらからご覧いただけます。
※5月25日、朝日新聞名古屋版P27に、コメントを寄せています。(以下記事より抜粋)
「カメ 密輸出の危機」~ゼリーに 漢方に ペットに~中国で人気
中部空港で見つかったのは、いずれも中国で人気のカメだった。
野生のカメを採取し、中国への輸出も手掛ける「採り子」と呼ばれる愛知県の男性によると、ミナミイシガメは中国では主に食用。美容や健康に良いとして亀ゼリーの材料になったり、甲羅や骨は漢方として使われたりしているという。
一方、ニホンイシガメは甲羅に黄色やオレンジ色の模様があり、「風水で金運を招いて縁起がいい」と
ペットとしての需要が高いという。両種とも日本では1匹2千~8千円で取引されているが、中国では2~10倍の値がつくという。
昨年、台湾に密輸されたケースも発覚した。日本の研究者が甲羅にマークをしるしたミナミイシガメが台湾の動物園に引き取られ、国内の研究者に連絡があったという。
両種ともに国内では保護対象外で、捕獲や所持は禁止されていない。このため、税関の調査が終われば、密輸を試みた持ち主に返還される可能性もある。動物の密輸問題に詳しい坂元雅行弁護士は、返還後に再び密輸が試みられることを危惧。「密輸出を食い止めた後、国内の動物園、水族館などが引き取るよう仕組みを整えるべきだ」と話す。(以下続く)