活動紹介

イリオモテヤマネコ保護基金 ―絶滅の危機からイリオモテヤマネコを守るために―

やまねこパトロール

ご寄付のお願い■今日のパトロール報告

現地から送られてくる日報をご紹介します。

日付 報告
8月21日(日) 「ぱいぬ島まつり」の本番です。そして、やまねこパトロールの最終日。おまつりは夕方で終了ですが、普段よりも警戒しようということで、村田さんご夫婦の車両が西側を、2回目に登場の小学生のSちゃん、イリオモテヤマネコの専門家岡村さん、そして琉球大学の学生さんを加えたチーム車両が東側をパトロールしました。この日、Sちゃん号がヤマネコらしきものを路肩で目撃したようです!本当にヤマネコだったら、パトロール最終日にして初めてのこととなります。いざヤマネコが路肩に出ているのを見たら、誰しも「もし道路の真ん中へ急に出てきたら・・・、もし自分のスピードが出す過ぎていたら・・・」と思うに違いありません。
今回のパトロール期間は終了しましたが、何頭かのヤマネコが路上に出続けているという情報はあります。「やまねこパトロール」の今後を考えていかなければ。。。何はともあれ、現地マネージャーの村田さん、ドライバー&同乗者の皆様、お疲れ様でした。環境省、沖縄県、竹富町はじめ「やまねこパトロール」にご協力いただいた関係者の皆様、ありがとうございました。
8月20日(土) この日は、「ぱいぬ島まつり」の前夜祭が夜の9時まであり、大量の車が出ます。そこで、村田さんご夫婦のパトロール車は西部から東部方面へ午後6時から7時まで、東部から西部へは村田さん号と、Tさんご夫婦の車の2台で、午後9時半前後から11時前まで行いました。やはり普段の2倍程度の車が走っていたようです。幸い、ヤマネコが路上に出ていることはありませんでした。
ぱいぬ島まつり
←「ぱいぬ島まつり」の様子
8月19日(金) Tさんご夫婦担当です
この日は、車が少なかったです。「ぱいぬ島まつり」という、4年に1度開催される竹富町最大のお祭りが、東部の大原で20日~21日に開催されます。翌日はものすごい数の車になるでしょう。赤井田橋付近の仔ネコにはこの日も遭遇しませんでした。飛べない状態のヨナグニサンが路上で見られました。ヨナグニサンは世界最大のガの亜種で、日本の沖縄県八重山諸島(石垣島、西表島及び与那国島)だけに暮らしています。沖縄県指定の天然記念物です。
8月18日(木) Iさん、Sさん担当です。
古見と大富の間にある赤井田橋付近もパトロールして欲しいと環境省野生生物保護センターから要請があり、そちらも回りました。昼間に2度、イリオモテヤマネコの仔ネコの目撃があったそうです。パトロール中には、幸い仔ネコに遭遇しませんでした。残すところわずかなパトロール期間(8月21日まで)ですが、この区域もパトロールしていきます。赤井田橋の古見寄りの場所というのは、現在、道路拡幅工事が行われているところからやや離れていて、森の中を道路が走っているあたりになります。
この場所も拡幅工事が完了したときには、森が後退して見通しの良い道路になってしまう予定ですが、母ネコの行動圏に含まれている以上、その後も母ネコや仔ネコが道路に出続ける可能性は高いでしょう。車が高速走行するようになれば当然事故の危険も増すことになります。
8月16日(火) Tさんご夫婦担当です。
この日は、前日の1.5倍くらいの交通量でしたが、スピードは制限速度前後の車が多かったです。北岸のクーラ橋から臨む海辺でたき火をしているのが見えました。観光ツアーかもしれません
8月15日(月) 現地マネージャー村田さんご夫婦担当です。
自動車の量は全区間で30台。平均的にこのくらいの台数という感じです。この台数は追い抜いていく車も、対向車も含んでいます。
インダ崎、ユチン川の東でベンケイガニが路上に結構出ていたようです。この辺りはヤマネコ目撃も多い場所で、カニが出ているとヤマネコもそれに惹かれて出てこないかと心配になります。
浦内集落から浦内川にかけて、2匹のイエネコが見られました。竹富町の条例で西表島で飼育するイエネコにはネコエイズなどの予防接種が義務づけられています。きちんと受けているネコであればよいのですが。。。こうした情報は、竹富町と環境省に提供しています。
8月13日(土) Tさんご夫婦担当です。
車の量は前日とほぼ同じ、時速60キロメートルくらいの車が多かったようです。車にはねられたシロハラクイナの死体がありました。パトロール区間内にカニがよく現れていたようです。
パトロール区間内のことですが、大きな捕虫網をもった男性が2名で海中道路の西側を歩いているのが目撃されました。ヘッドライトを見て立ち去ったそうです。何が目当てだったのでしょうか。
ユツンでは、ナイト・ツアーの車が3台停まっていました。ナイト・ツアーについては、野生動物のくらしをかく乱したり、植物を踏み荒らしたりしないなど、ルールづくりの必要が高まりつつあります。
8月12日(金) Tさんご夫婦担当です。
この日は、前日の1.5倍以上と非常に車が多かったです。スピードが非常に速い車も多かったようです。
8月11日(木) Iさん、Sさん担当です。
制限速度を超えて走る車が多い印象が強かったようです。この日もそうですが、ネズミが路上に出てくることがあります。西表島にはもともとネズミはいないのですが(そのためヤマネコは昆虫、カニ、カエル、鳥など、餌動物の多様なレパートリーを持つようになりました)、人の入植に伴ってクマネズミなどが持ち込まれました。路上に出るのもたいてい建物や施設がそばにある場所です。
一番西側のパトロール区間では道路の片側(山側)の除草がされていないため、もしヤマネコがいても確認しづらい状況です。ヤマネコが路上付近に潜みやすい場所では、優先的な草刈りが期待されます。
8月8日(月) 現地マネージャー村田さんご夫婦担当です。
台風の影響が亡くなったせいか、車が増え始めました。この日は、ヤシガニが船浦中学校の前を歩いていました。内地では想像も付かない光景ですが、この学校、校舎の2階から青い海が一望できます。離島で勉強することには大変な苦労がたくさんあります。ですが、このような光景を目に焼き付けながら授業に耳を傾けた子には、都会の子にはないものが与えられるような気がしてなりません。
大量に路上に出てくるカニですが、ベンケイガニが多いです。アカテガニに近い仲間で、昼間は湿った巣穴などに隠れ、夜活発に活動します。道路は通り道にすると同時に、カエルなどの死体や木の実なども食べているのでしょう。そのカニを食べにまたヤマネコもやってきます。「山猫軒」ではないですが、道路は危険なレストランというわけです。。。
8月6日(土) 現地マネージャー村田さんご夫婦担当です。
台風9号は沖縄本島方向へ。八重山地方(列島)にはあまり影響がありませんでした。天気も曇りの後、晴れてきました。車の数は依然少ないです。ヤマネコやその他の動物からすると、ほっとする状況?だったでしょうか。自家用車とレンタカーを比べるとレンタカーの方がスピードが出ていなかったようです。路上には、ゴイサギ、シロハラクイナ(歩くのが得意だが、ヤンバルクイナと違って、飛ぶことができる。)
8月4日(木) 現地マネージャー村田さんご夫婦担当です。
台風が接近していることも関係してか、車の量は少なかったです。走っていた車の速度は50~60km/hくらいのスピード。もう少し落として欲しいところです。
ゴイサギが与那良橋の西側で路上に出ていました。はねられていたカエルやカニを食べていたのでしょう。ぱっと飛び立つでもなく、歩いては歩道の段差を上れないので、車がスピードを出していたらはねられそうでした。
この場所はちょうど1つのパトロール区間の境界になるので、移動式看板を置いてそのことを知らせています。ところが、折からの強風で倒れて一部破損してしまい、村田さんが急ぎ改修してくれました。今回は八重山諸島への直撃はありませんでしたが、西表島で活動するときは台風も大きな影響があります。
やまねこパトロール看板設置
←パトロール開始時に竹富町自然環境課の皆さんの協力を得て、看板設置。
その後、もう少し先までヤマネコの子が道路に出ているという目撃情報があったため北に移動していました(与那良橋)
8月1日(月) Kさん、Sさん担当です。
ただし、本日はもう1台特別パトロール車が参加。小学生のSちゃんとお母さん、イリオモテヤマネコの専門家岡村さんのチームです。
Sちゃんは、大見謝とユシキダ水田の間を走っているとき、仔ネコが出ないように大声を出してみたそうです。しっかり走行車両の数や出会った動物のことも日報に記録してくれました。
この日は、交通量は特に多くはありませんが、制限速度を超えて走っている車が多かったようです。ヤマネコの好物のカニが北岸のたくさんの川(道路が橋になっている)付近で多く出ていました。コノハズクも路上にとまっていました。コノハズクの交通事故は結構多いようです。
夏は特に路肩の雑草があっという間に伸びます。道路管理者である沖縄県の委託業者が草刈りはするのですが、一挙に、こまめにというわけにはなかなか行きません。Kさん、Sさんは、雑草が路肩付近の視界を妨げ、(ヤマネコが飛びだしたときなど)発見遅れの可能性があると指摘しています。
では、Sちゃんの総括で締めくくり。「ヤマネコにあえなかったけどあんぜんてこと」。
ちびっこパトロール
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