ワシントン条約が、日本に対し、条約決議を守るためにどのような世界をあげているか報告するよう要請!

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2017年11月27日~12月1日にスイスのジュネーブ開催されたワシントン条約常設委員会の会議で、アフリカ4か国提出の「国内象牙市場閉鎖決議の実行」の議論が行われました。この議題の趣旨のひとつは、米国、中国、英国など目覚ましい進捗している国がある一方、「関係ない」と言う日本のような国があるため、閉鎖決議の進捗について次回委員会までに「閉鎖のために何を実行したか」報告を出させること、とくに日本に対しては条約決議の遵守を確実に行うための「象牙行動計画」を策定させようというものでした。
日本は、これまで象牙の違法取引について要監視国とは認められていましたが「象牙行動計画」の策定は逃れてきていました。しかし、日本はEIAやJTEFの指摘によって、象牙取引管理の問題点がクローズアップされたにもかかわらず、「閉鎖の対象でない」と開き直っています。そこで、象牙行動計画を立てさせ、その進捗を条約常設委員会に監視させる必要が生じたのです。
この決議案の検討については、作業部会が設置され、JTEFもこの作業部会に参加し意見を述べました。発言の中では、日本に象牙行動計画を立てるよう求めるべきだという結論のほか、日本の重要な問題点をいくつか指摘しています。
指摘した第1は、会議開催直前に日本政府が公表した報告書の中で、2011年から2016年までの間に日本から輸出された象牙が中国で押収された件数は100を超えていたこと。要するに日本の税関が少なくともそれだけ見逃していたということです。
第2に、日本政府は「種の保存法」を改正して象牙管理を強化したと主張するのですが、そこで主に改善されたのは、分割後の牙や製品の在庫管理についての業者の監督の仕組みです。象牙管理の出発点である全形牙の登録制度の抜け穴には手が付けられていません。象牙所有者とその親戚が「昭和○年にありました」と書けば簡単に登録され、取引が可能になるのはそのままです。
第3に、このような抜け穴をそのままにしておきながら2年間象牙登録促進キャンペーンを実施することの不当さです。規制が緩い間に出所の怪しい象牙を登録させてしまい、象牙製造業者の在庫を潤そうという目論見としか理解できません。
第4に、2016年と2017年に計7件の違法取引が警察によって摘発されましたが、そのほとんどが不起訴になってしまったことです。この事実はいくら種の保存法で罰則を強化しても、実際には象牙の違法取引への対処が軽んじられていることを示しています。
日本政府は、反論し、我が国は十分な管理を行っているので、計画策定も何も必要ないと述べていました。

常設委員会の会期中、EIAとJTEFが国際会議場内で開いたサイド・イベント。
ワシントン条約初代事務局長らとともに、日本の象牙管理を強く批判しました。

 

作業部会と、その報告を受けた委員会の最終結論では、日本は「象牙行動計画」の策定までは(今のところ)必要ないとされたものの、決議実施に関する具体的な報告書の提出が求められました。
その結果、次の第70回常設委員会(2018年10月 於:ソチ(ロシア))では、日本の象牙取引管理が本当に成果を上げるものと評価できるかどうか改めて議論されることになりました。その報告の内容次第では、市場閉鎖に向けた努力や象牙行動計画を立てる必要性が改めて追及される可能性もあります。市場閉鎖に背を向ける姿勢のままでソチに臨めるのかどうか、日本政府にとって「重い」10か月が始まります。

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