JTEFについて

JTEFについて

JTEFトラ・ゾウ保護基金は、野生の生きものの立場に立ってその世界を守るという理念のもとに生物多様性を保全し、その活動を通じて人の豊かな自然環境を守る非営利、非政府の団体です。

なぜ「トラ・ゾウ」?

肉食のトラは、アジアの森で「食べる・食べられる」つながりのトップに立ちます。草食のゾウは、アジア・アフリカの森で樹木を押し倒して草原をつくる一方、種子をたっぷり含んだフンを落としていくことで新たな森を再生します。これら生態系のカギをにぎる動物がいるからこそ生態系は自然なバランスが保たれ、人間を含むすべてのいのちを守る働きが生まれます。
JTEFが国内で保全活動に力を入れているイリオモテヤマネコも、生息地である西表島唯一の肉食獣として壊れやすい亜熱帯の生態系を支え、日本の自然環境の豊かさを象徴する存在となっています。

私たちの役割

野生の生きものの立場に立ってその世界を守り、生物多様性を保全すること、そのことを通じて人の豊かな自然環境を守ることをめざす。

野生生物保全について

「野生生物保全」は、人間の手によって絶滅の危険を引き起こす原因を取り除き、その後は野生生物とその環境の回復力にゆだねることを原則とすべきです。ただし、自然な回復が望めない場合には、人間が慎重に手をさしのべるべき場合もあります。こうした措置は、それぞれの野生生物のおかれた状況をよく念頭におきながら、「自然な進化のプロセスを止めない、さまたげない」ように実施されなければなりません。

JTEFの歴史

1997年「トラ保護基金」設立

2000年「ゾウ保護基金」設立

トラ保護基金とゾウ保護基金が「野生生物保全論研究会」(JWCS)のプロジェクトに。

2009年 JWCSから独立してNPO法人「トラ・ゾウ保護基金(JTEF)」設立。「イリオモテヤマネコ保護基金」がJTEFの新プログラムに

2011年 JTEF、「認定」NPO法人に

2016 年 JTEF西表島支部「やまねこパトロール」設立

JTEF事務局(本部)

戸川 久美

理事長

坂元 雅行

事務局長理事/弁護士

佐藤 尊子

プログラムマネージャー

会員・経理担当者

西表島支部やまねこパトロール

高山 雄介

事務局長

やまねこパトロールの皆さん

役員

  • 朝倉 淳也(理事/弁護士)
  • 戸田 耿介(理事/元兵庫県立人と自然の博物館主任研究員)
  • 羽山 伸一(理事/日本獣医生命科学大学教授/野生動物学・獣医学・獣医師)
  • 辻村 章(監事/株式会社末広商会代表取締役)

現地パートナー

インド野生生物トラスト Wildlife Trust of India (WTI)

https://www.wti.org.in/
WTIは、1998年にインドの人々が設立したNPOで、インドの首都デリー郊外に本部をおいています。その使命は、インドの野生生物、特に絶滅のおそれのある種とその危機に瀕する生息地を、地域コミュニティー(住民)と政府との協働によって保全することです。当初は3名でスタートしたWTIも国内各地域に常駐するスタッフも入れると100名を超える陣容となりました。スタッフは、野生動物の研究者、獣医、法律家などの専門家も含み、インドの野生生物保全のために革新的・先駆的な取組みを目指しています。

インドには豊かな生物多様性があります。またインドの人々は、文化的・信仰的に野生生物とその環境の保護に強い思いを持っていて、法律もこれを後押してします。日本は、野生生物製品が売られている主要な国の1つです。日本国内で保全の努力が無ければ、インドのような生息国だけの努力では密猟を防ぎきれません。日本の人々の心ある行動はインドの野生生物の未来にとって大きな意味を持ちます。JTEFと WTIは大変重要な共同プロジェクトを進めています。JTEFを通してトラやゾウを代表とするインドの野生生物と生物多様性保全にご協力をお願いします。

イリオモテヤマネコ生息地保全調査委員会

イリオモテヤマネコが長期にわたって存続するためには安定した生息環境の確保が必要です。ところが、近年重要な生息地の状況が悪化、ヤマネコの絶滅のおそれが高まりつつあります。この事態を憂うイリオモテヤマネコ研究の権威が集まり、2009年6月に結成されたのが「イリオモテヤマネコ生息地保全調査委員会」です。ヤマネコの生息地保全という観点から必要なデータの収集と解析を行い、その結果が様々な土地利用計画に現実に反映するよう関係行政機関にはたらきかけています。

イリオモテヤマネコは地球上で唯一、西表島のみに生息する希少な野生ネコです。数万年も前に大陸から隔離されて以来、面積わずか289km2の小島でイリオモテヤマネコが生き延びてきたのは、奇跡です。西表島には独特な進化を遂げたイリオモテヤマネコをはじめとする世界的に貴重な生態系が存在しますが、近年、人の開発による生態系撹乱は留まることを知らず、イリオモテヤマネコの絶滅を回避するにはその生息地の保全が最重要です。
ヤマネコと人との未来のため、西表島民をはじめ国内外の多くの皆様のご理解とご協力、ご支援をお願いいたします。

専門家アドバイザー

ラーマン・スクマール博士 Raman Sukumar, PhD

アジアにおけるゾウの専門家。インド科学院生態科学センター長(教授)。国際自然保護連合・種の保存委員会(IUCN/SSC)アジアゾウ専門家グループ元委員長。インド野生生物トラスト(WTI)の協力団体であるアジア自然保護団体(ANCF)の理事長。インド政府によるプロジェクト・エレファントの運営委員。「インド野生生物理事会」委員。

野生のゾウは日本では見られませんが、日本の人々はずっと以前からこの動物に魅せられてきたと思います。インドのネール首相から東京上野動物園へゾウが送られたときの喜びは大変なものだったとお聞きしています。そこで是非、訴えたいことがあります。象牙で作られたハンコを使うことがアジアとアフリカのゾウにいかに大きな影響を与えているかということに思いを馳せて頂きたいのです。そして、自然界が未来の世代にとって不毛な世界にならないためにも、この高度に社会的で、繊細でそして賢い生きものの保全を支援していただければと思います。

川西加恵博士 Kae Kawanishi, PhD

マレートラ研究者(マレーシア在住)。国際自然保護連合・種の保存委員会(IUCN/SSC)ネコ専門家グループ委員。マレーシア政府野生生物国立公園局専門家アドバイザー(2006年まで)。2006-2008年に「マレーシア・トラ国家行動計画」起草委員会座長。行動計画を実施するため関係団体ネットワークマレーシア自然保護連合(MYCAT)設立を助ける。タマンネガラ・トラプロジェクト主任野生動物学者。

人間は自然に適応し、また支配を及ぼしてきました。人間による攪乱から逃れ野生状態のままの場所は、残念ながら今日のアジアにはほとんどありません。だから、多くの日本人にとって、「野生」はぼんやりした概念かもしれません。しかし、祖先からの偉大な自然に対する敬いと畏れは、私たちの血の中に染み付いています。
トラは、私たちの暮らしが依存する健全な生態系を象徴しています。私たち世代で野生のトラはいなくなってしまうかも知れません。時間との闘いです。地球に創造された最も荘重で美しい動物を救うため、明日ではなく今、JTEFを支援して下さい。

西表大原ヤマネコ研究所(Iriomote Cat Habitat Conservation Research)岡村麻生 Okamura Maki, PhD

1992年、西表島でイリオモテヤマネコの研究を開始。2002年、九州大学でイリオモテヤマネコの繁殖と社会システムに関する研究で学位を取得。2002年から環境省西表野生生物保護センターに自然保護専門員として勤務。低地部のヤマネコのモニタリング、交通事故防止対策等に取り組む。2013年から、西表大原ヤマネコ研究所(所長:土肥昭夫長崎大学名誉教授)の所長代行となりイリオモテヤマネコ保全にかかわる様々な課題について、関係機関に専門的立場から助言(西表島在住)。

イリオモテヤマネコは世界で最も小さな島に住む、とても珍しい生態を持つヤマネコです。また、ほかに肉食獣のいない西表島では食物連鎖の頂点として生態系の中で重要な位置にいます。その一方で、少なくとも500年以上の間、西表島の人間の歴史を見守り、美しい伝統文化を育んできた島の豊かな自然の重要なひとつでもあります。現代はヤマネコと人との関わり方が急激に変わってしまいましたが、島の人たちが愛してきた西表島の豊かさがこの先も健全な形で存続していけるように、JTEFと共に人とヤマネコの橋渡しができたらと思っています。

賛同者のみなさん

  • 藤木勇人(志ぃさー)さん(噺家)
  • 古沢広祐さん(國學院大學教授)
  • 前川貴行さん(動物写真家)
  • 松田陽子さん(シンガーソングライター)
  • 水野雅弘さん(株式会社TREE 代表・プロデューサー)
  • 三石初雄さん(帝京大学専門職大学院教授)
  • 宮下実さん(ときわ動物園園長・元近畿大学教授・大阪市天王寺動物園名誉園長)
  • 村田浩一さん(日本大学生物資源科学部教授)
  • 森川純さん(酪農学園大学名誉教授)
  • 八千草薫さん(俳優)
  • 山極寿一(京都大学総長/教授/進化論・生態学・環境生物学・動物学)
  • 山﨑薫さん(学校法人ヤマザキ学園理事長)
  • 吉野信さん(動物自然写真家)
  • 渡辺貞夫さん(ミュージシャン)