プレスリリース:ワシントン条約会議を前に、日本の象牙市場閉鎖は待ったなし 7月からの規制強化を無力化する象牙業者の対策が進行中

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2019年5月31日

東京 –  本日、トラゾウの最新報告書「日本の国内象牙市場を閉鎖しなければならない5つの理由」が公表された。
来るCoP18では、日本を名指ししつつ、世界中の国内象牙市場すべての迅速な閉鎖を求める議案が審議されることになっている。これに対し、市場維持の方針を変えていない日本政府は、全形を保持した牙の登録を促進するキャンペーンを5月末をもって終了、7月1日から登録審査を厳格化する方針を打ち出すことにより、当面の象牙市場維持に対する国際理解を求める考えである。

本報告書は、7月からの政府の対策に期待される効果が、現在進行形の脱法的違法取引に対して極めて限定的であること、日本の象牙市場の「管理」の総体が「体をなしていない」こと、もはや市場閉鎖以外、象牙の違法取引を撲滅するための選択肢はないことを、最新のデータと情報に基づいて明らかにする。「閉鎖しなければならない5つの理由」は、次のとおりである。

1 日本の合法的象牙市場は、象牙の違法輸出に対して極めて脆弱である。
2 繰り返される違法な国内象牙取引が厳しく処罰されていない。
3 法の抜け穴を利用する虚偽登録が蔓延しているにもかかわらず、政府が登録を促進したため、出所不明の象牙が合法化され、在庫され続けている。
4 全形牙のみを登録対象とする法の抜け穴に付け込んで、全形牙に対する将来の規制強化を無力化しようとする象牙業者の対策が進行中である。
5 日本の象牙需要および市場は、近い将来、拡大するおそれがある。

本報告書は、公表直前に日本政府および条約常設委員会のメンバー国に提出された。日本政府に対しては、甘い認識を捨て、CoP18までに象牙市場維持の政策を転換することを迫り、常設委員国に対しては、自らの属する地域の他の締約国と共に、CoP17で採択された国内象牙市場閉鎖決議に明確に違反する日本の国内象牙市場維持に対して厳しく処するよう求めるものとなる。

日本の国内象牙市場閉鎖をめぐり、この1か月の間に内外で重大な動きがあった。
・米国下院議員37名が、5月7日付で在米国特命全権大使宛に、象牙市場閉鎖を要請する書簡を送付。
・ニューヨーク州市長が、5月8日付で小池百合子東京都知事に対し、東京オリパラまでに市場閉鎖することを求める書簡を送付。小池知事は、5月17日の定例会見における記者からの質問に対し、対応の手始めとして、東京都内での象牙の流通実態を調査する旨回答。
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2019/05/17.html
・5月10日の衆議院環境委員会において、自民党の笹川博義議員(前環境大臣政務官)が、
条約決議に沿った市場閉鎖と、そのための工程を示すロードマップを東京五輪までに世界に発信するよう要求。
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001719820190510005.htm

日本の象牙市場閉鎖に向けた政策転換は、もはや待ったなしである。

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