報告書:「日本の国内象牙市場を閉鎖すべき、これだけの理由 -日本の政策・ガバナンスの失敗 および組織腐敗の象牙取引業者による巧みな利用-」を公表

794 753 Japan Tiger Elephant Organization

報告書の要約

東京 – 認定 NPO 法人トラ・ゾウ保護基金(東京都港区)は本日、報告書「日本の国内象牙市場を閉鎖すべき、これだけの理由 -日本の政策・ガバナンスの失敗および組織腐敗の象牙取引業者による巧みな利用-」(日本文全 250 頁)を公表する記者発表を行った。
これは、日本の国内象牙市場について情報を網羅し、象牙取引管理の実効性について総合的な評価を行い、現状把握できる範囲で日本の象牙取引のすべてを明らかにしたものである。報告書は、以下の 8 章と資料から構成されている。
第 1 章 国内象牙市場閉鎖決議の日本への適用をめぐって
第 2 章 日本における象牙のインターネット取引
第 3 章 日本と中国その他の国々との間の象牙の輸出入および日本における象牙の輸出入規制
第 4 章 日本の国内象牙市場における国内取引と、国内取引規制・登録制度
第 5 章 日本における分割牙・象牙製品の国内取引管理のための、事業の監督制度と製品の認定制度
第 6 章 決議 10.10 で義務づけられた象牙の国内取引管理措置の日本による遵守
第 7 章 国内象牙市場閉鎖決議を契機とした、日本政府による象牙取引管理強化の見通し
第 8 章 総合的考察、結論および提言

報告書の結論は、次のとおりである。
「日本政府は、CITES における政策目標として、自国象牙産業のための原材料調達を一貫して最優先している。この姿勢が、インターネット取引によって国内象牙市場が活発化しているにもかかわらず、さらには象牙の密輸入・密輸出が継続し、国内違法取引に至っては著しい増加傾向がみられるにもかかわらず、国内象牙市場閉鎖決議の遵守を拒絶し、しかも象牙取引管理の深刻な抜け穴への対処を避け、むしろ象牙市場・象牙取引のさらなる活性化を図るという、一連の行動となってあらわれている。このような状況では、日本の国内象牙市場が違法象牙の隠れ蓑として利用されるリスクは、ますます増大する一方であろう。日本の市場が、CITES 決議 10.10 に則して、緊急に閉鎖されるべきことに疑問の余地はない。」

Leave a Reply

Your email address will not be published.