ブログ:トラ製品、アジア各地の闇市で販売

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延期されていたワシントン条約締約国会議が8月17日からジュネーブで開催されることに決まった。そこでは、毛皮、爪、歯、虎骨酒などトラの身体部分の製品が違法にアジア各地で闇に隠れて売られている点について、その実態と各国の取組が議論される。インドやバングラデシュ、ブータン、ネパールで密猟されたトラは、ヒマラヤを越え中国やベトナムにわたるというルートがイギリスのNGOであるEnvironmental Investigation Agencyにより指摘された。さらにインドネシア、マレーシア、ミャンマー、タイ、ロシアで密猟された野生のトラも中国へ入っていく。また北朝鮮も主要な虎骨酒の産地として浮上してきた。北朝鮮では中国のSNSオークションサイトでハングル、英語、中国語表記のあるラベルを付けられた虎骨酒が、「平壌大学医学部で醸造された」という説明付で販売されていた。

北朝鮮で売られている虎骨酒(写真)

インドネシアは自国の繁殖施設からのトラの毛皮、歯、爪、ひげなどが闇で売買されている。中国やベトナムの国内にある繁殖施設でもトラ製品が違法に売られている。2018年の調査では、ベトナムで販売されていた中国語表記のある虎骨酒が、DNA鑑定により本物のトラと判明した。同様に、この調査では、ミャンマーで製造された虎骨酒や、「ベトナム虎骨酒」という中国語表記のラベルが付いた虎骨種が、中国のサイトで販売されていたことも把握されている。

インドでは自然死したトラと密猟されたトラの数とが、NGOにより記録・公表されているが、他の国々では把握もされていないのが現状である。

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