ブログ:西表島におけるオーバーツーリズム対策をウオッチ
https://www.jtef.jp/wp/wp-content/uploads/2026/02/28978a50f7ea0781d2455b7febf4918d.png 995 993 Japan Tiger Elephant Organization Japan Tiger Elephant Organization https://www.jtef.jp/wp/wp-content/uploads/2026/02/28978a50f7ea0781d2455b7febf4918d.png混迷を極めるオーバーツーリズム対策
2025年3月からエコツーリズム推進法の特定自然観光資源(オーバーツーリズム防止の観点から特に厳格な管理が必要な場所)として指定された「ヒナイ川」「西田川」「テドウ山」「古見岳」「浦内川源流域」で立ち入り制限が始まりました。

上記5つのエリアでは、立ち入りに際してWebページ上での事前申請が必要になりました。また、ヒナイ川、西田川への立ち入りについてはガイドの同行が義務付けられ、他のフィールドについてもガイドの同行か事前講習の受講が必要になりました。

今のところ大きな混乱は起きていませんが、煩雑な立ち入り承認手続きを避けて、規制がない他のエリアにツアーが拡散していく恐れがあります。西表島エコツーリズム推進協議会(事務局は竹富町が務め、環境省、沖縄県、観光関係事業者、NGOなどがメンバーとなっている。)では、島内フィールドに通過型のカウンターを設置し、時間帯別の利用状況を把握するとともに、登山道の浸食状況をモニタリングしていますが、これから島内フィールドの利用状況がどのように変化し、環境にどのような影響が現れるのか、注視していく必要があります。
オーバーツーリズム防止よりガイド業者の都合優先?
このように、現場でのオーバーツーリズム対策がようやく始まる一方で、西表島エコツーリズム推進全体構想の改訂に向けた議論が早くも始まっています。2025年2月に開催された西表島エコツーリズム推進協議会で配布された資料では、世界遺産エリアでのキャンプ・焚火ツアーを「サステナブルな観光コンテンツ」として推進しているほか、これまで原則的に観光利用を禁止することにしていた「保護ゾーン」でも限定的な観光利用をできるようにすることが提案されているなど、オーバーツーリズムの抑止を緩和しようとする動きが出てきています。
「竹富町訪問税」(入島税)のゆくえ
2025年6月の竹富町議会にて、竹富町への入域者1人あたり1000円を徴収することを定めた「竹富町訪問税条例」が成立しました。竹富町は人口約3800人の地方自治体ですが、西表島を含む9つの有人島には年間80万人を超える観光客が訪れており(令和6年度)、観光客の増加に伴うゴミ処理や、インフラ整備などの財政負担が課題となっていました。入島税は、課題解決のための新たな財源として期待されていますが、どのように徴収するかが課題となっています。八重山各島への定期船を運航している船会社は、入島税検討開始時から船賃に上乗せする形での徴収を拒否し続けているため、町が直接徴収する方法が模索されています。現時点では、港に改札のようなものを設ける形や、インターネットでの徴収が検討されているようですが、実現の見通しは立っていません。



