プレスリリース:国際社会は象牙取引の規制について、日本政府より東京に期待している

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トラ・ゾウ保護基金と16の世界のNGOは、2023年1月、小池百合子東京都知事に対して、必要ならば非常に狭い例外を除いたうえで、都内の象牙市場を閉鎖するための条例を東京都議会による採択を経て、成立させるよう要望した

知事のリーダーシップによって2020年1月28日に開始された東京都の「象牙取引規制に関する有識者会議」は、新型コロナウイルスの蔓延によって度々中断しつつ、2022年3月29日に都知事への提言を採択して終了している。

有識者会議提言のうち、もっとも影響力があり、注目すべきものは、「…世界の主要国でも、象牙取引を法的枠組みで規制した上で芸術品等は狭い例外として取引が認められている。東京都においては、日本の象牙製品の文化・芸術的な側面を評価しながら、象牙取引がゾウの密猟や違法取引に寄与しないようにするために、条例又はその他の効果的な方法を検討されたい」という提言である。

一方、2022年11月に開催されたワシントン条約第19回締約国会議においては、日本政府は、現在の象牙取引規制は十分であり、国内象牙市場は違法取引に寄与していないとの主張を明確にした。この会議では多くのアフリカのゾウの生息国が、日本の市場がまさしく象牙の違法な国際取引に寄与していることへ懸念を表明したが、日本政府は、これを顧みなかった。

このような状況のもと、国際社会は、東京都と知事の独自の行動にこそ、期待をかけている。